中国の人民元は事実上のドルペッグ制(自国通貨をドルに連動させる固定相場制)であり、ドルで安価に調達した金を中国に投資することで高い利ざやが期待できたわけである。中国はどのような時でも8%以上の成長を維持し、この期待に応え続けた。
しかし、これが大きな歪(ゆが)みを生み出し、社会が耐え切れなくなってしまったのだ。政治が北京閥から上海閥に政権交代し、政治的に不安定になっていることもリスクが表面化した理由であろう。
しかし、全く別に見える中国のすべての問題の本質的理由は一つである。中国は共産主義の国ではなく「中国共産党独裁自由主義経済」であるということだ。共産主義の国であれば、不正蓄財や海外への資産逃避、国民間の貧富の差など発生するはずもなく、社会基盤を破壊する環境破壊型発展など許されるわけもない。
今の中国に本当の意味での共産主義は存在しない。利己主義が蔓延(まんえん)し、拝金主義に塗(まみ)れる国。それが中国の実体といえる。