25日に閣議了解した2015年度予算の概算要求基準は、歳出総額の上限を設けない上、高齢化で年金や医療の支出が増える「自然増」も要求段階では認めるため、予算総額は要求段階で初めて100兆円の大台を突破するのは確実だ。政府は無駄を徹底して排除する方針を強調するが、支出を抑制する具体策は乏しい。特別枠を使って成長戦略にこじつけた要求が積み上がる余地もあり、歳出膨張に歯止めがかからない恐れがある。
国の債務残高が1000兆円を超す中、政府は財政の健全性を示す国と地方の基礎的財政収支の削減目標を国際公約している。その第一歩が、国の一般会計で14年度と15年度でPB赤字を各年度4兆円程度減らす計画で、14年度は赤字を5.2兆円削減した。15年度は残り3兆円程度改善すればPBの半減目標は達成できる見込みで、一見、財政健全化は順調に進んでいるようにみえる。
だが、15年度のPB半減目標は「かなり厳しい状況」(財務省)だ。14年度にPB赤字が改善したのは、4月の消費税率の引き上げに伴う増収分の大半が基礎年金の財源などに充てられ、国債への依存度が低下したことが大きい。一方、15年度は来年10月に消費税率を10%に引き上げても、増収分は半年分しか歳入に計上できない上、子育て支援など社会保障の充実策に回すことが決まっており、借金の軽減に充てる余裕は少ない。