国内初、外資100%出資の病院設立へ 上海自由貿易試験区 独企業など名乗り (2/2ページ)

2014.8.12 05:00

上海自由貿易試験区の一部で、保税区などがある外高橋地区に向かう道路。同試験区には今後、特色ある外国資本のクリニックが増えるとみられる(中国新聞社)

上海自由貿易試験区の一部で、保税区などがある外高橋地区に向かう道路。同試験区には今後、特色ある外国資本のクリニックが増えるとみられる(中国新聞社)【拡大】

 公開資料によると、アルテメッド・グループは、世界をリードする技術を持つ専門医療サービスと高齢者サービスを展開する企業で、現在ドイツのミュンヘン、ベルリン、ハンブルクなどに8つの病院と5つの老人介護施設を運営する。一方のシルバー・マウンテンは、オーストリア人とドイツ人が香港に設立した投資会社で、中国本土の高級ヘルスケアシティー事業にも投資。基金管理、健康管理、開発管理などを行っている。

 関係者によると、外高橋医療保健センターは今後、アルテメッド病院と医療設備の共同使用や患者の共同治療、さらに医師の共有も行っていく計画だ。

 易貿資訊マクロ経済研究部のアナリスト、馬泓氏は「医療をサービス産業の一つとするアルテメッド病院の参入は、象徴的意義がある」と評価。「上海は中国の医療先進都市だが、その全体としてのレベルは欧米諸国と比べると大きな差があり、医療機関の分布も人口構成の変化に追い付いていない」として、海外医療の技術やサービスレベルを積極的に導入していくことの必要性を強調している。

 ◆規制緩和が追い風

 中国国務院(内閣)は2013年9月、上海自由貿易試験区に外国資本100%の医療機関を設立することを認めた。今年7月1日には、さらにその「投資総額が2000万元(約3億3200万円)以上の場合のみ」という設立条件を削除。このため今後、外資系のさまざまな特色あるクリニックが設立されるとみられている。

 このほか、商務相補佐の王受文氏は7月4日、スイスのジュネーブで行われた記者会見で、商務省とそのほか関連部門が(自由貿易試験区外の)上海や北京など7都市で外資100%の病院設立を認める方向で検討していることを明らかにした。(毎日経済新聞=中国新聞社)

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