読み違いの背景には、消費税率を8%に引き上げる際に政府が講じた対策が、想定ほど効果を発揮しなかったことがある。増税前の駆け込み需要の反動減が景気を冷やした1997年の消費税増税時を教訓に、今回の増税にあたって政府は住宅ローン減税を拡充し、自動車の取得税の税率も4月に普通自動車で5%から3%に下げるといった駆け込み対策を矢継ぎ早に講じた。
しかし、内閣府の試算によれば増税前の駆け込み需要は97年の約2兆円に対し、今回は2兆5000億~3兆円に膨らんだ。
反動減も大きく、4~6月の住宅投資は前期比10.3%減、自動車や家電などの耐久消費財は18.9%減。SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは「政府の対策は想定以上に効果が薄かった」と指摘する。
本来は消費の落ち込みを補うはずの公共投資も伸びを欠き、設備投資も低調なまま。円安で回復が見込まれた輸出も減少し「内外需ともに牽引(けんいん)役が見当たらない状況」(明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミスト)も回復の足かせとなった。