だが、いざ金利の継続的上昇が予想されると、消費や企業活動の費用が上がる。将来稼ぐ現金収支は金利などからなる割引率で割り引かれるので、金利が上がると、成長率も高めないと、経済活動の現在価値が下がるのだ。
足元、S&P500種は7月下旬の最高値から4%程度低い水準にある。時価総額を過去12カ月の利益で割った株価収益率が7月末で約20倍と過去50年間平均の約17倍より高い水準にあり、高値警戒感が強まっている。
加えて、「(緊迫化するウクライナ情勢など)地政学的リスクにより原油価格が上昇する可能性」(米NDRGのティモシー・ヘイズ氏)がジワリと織り込まれつつある。
FRBが量的緩和を本格化した09年以降、中東民主化運動などあらゆる地政学的リスクが流動性供給により吸収されてきた。
だが、前米財務省次官のピーター・フィッシャー氏が比喩する通り、「FRBが(金利引き上げに動いて)変動率を抑えるのを止めたら、音楽はやむ」。安定した上げ相場(音楽)はエピローグ(終章)に突入したのだ。