背景には、民政移管後の自由化でミャンマー航空業界は格安航空を含めて新しい航空会社が乱立し、厳しい競争にさらされるようになったことがある。
また、テー・ザ氏は国軍へのロシアからの武器調達にもかかわっており、しばしばモスクワとの間を往復している。最近では事実上の拠点をシンガポールに移し、各国を飛び回る生活を続けているのが実情だ。
さらに、テー・ザ氏は野党指導者のアウン・サン・スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)に献金するなど、2015年の総選挙後をにらんで、野党・民主化勢力にもすり寄る姿勢をみせていた。しかし、「もし仮に野党が勝って政権が代われば、旧悪を暴かれかねないという懸念があったようだ」(銀行関係者)とされる。
◆「最も金持ちの一族」
こうしたテー・ザ氏に代わって急浮上してきたのが、ネ・ウィン元大統領の孫のアヤ・ネ・ウィン氏ら一族だ。もともと、テー・ザ氏の父親がネ・ウィン時代に側近中の側近だったこともあって、テー・ザ氏とネ・ウィン一族とのつながりは深い。
さらに、ネ・ウィン時代に蓄財したとされる多額の財産があるといわれる。スイスなどの金融機関に預けられているとされ、一説では5000億円から7000億円ともいわれ、「ミャンマーで最も金持ちの一族」(地元企業関係者)であるのは間違いない。