ただ、アヤ・ネ・ウィン氏はAGD銀行の株購入にあたって「不透明な金は使わない」と地元メディアのインタビューに答えている。その際、彼は長らく中国からの支援を受けているとも述べた。
こうしたなか、地元のイレブン・メディアによると、ネ・ウィン一族が所有するオムニ・フォーカス社がこのほど、ヤンゴンでバス高速輸送システム(BRT)の試験走行の許可を得たという。BRTはインドネシアのジャカルタでもみられるが、道路の中央にバス専用軌道を設けて他の自動車や車両を排除することで渋滞を避け、高速輸送を行う。当面は一路線で試験運転を開始し、順調にいけば路線を拡大していく計画だ。市の運輸当局者は「試験には多額の投資が必要で、いくらかかるかわからないが、オムニ社はすでにバスを何台も所有しているので問題ない」と述べ、同社の資金力を評価し、認可したことを明らかにした。
同メディアによると、ミャンマー投資委員会(MIC)には1年半以上前に申請が出されていたというが、実際は認可に至る経緯などは不明だ。
ヤンゴン市の議員の一人はイレブン・メディアに対し「いつの時代も、こうしたプロジェクトは政府に近い企業や人に委ねられる」と述べている。ミャンマーでは法整備が進まず、投資するにも賄賂やコネが前提だ。こうした現状を改善しなければ、政商は喜ぶだろうが、健全な企業はいつまでたっても育たないだろう。(編集委員 宮野弘之)