タイは官民を挙げてインターネットを通じたサイバー犯罪対策を急いでいる。同国政府がサイバーセキュリティー関連の国家戦略の策定や対策センターの設置などを急ぐ一方、民間企業の対策費も急増しているという。現地紙バンコク・ポストなどが報じた。
同国の情報通信技術省によると、タイは英国のセキュリティー会社、ソフォスが昨年作成した調査報告書で、インドネシア、中国に次いでサイバー犯罪に遭遇するリスクが高い国と名指しされた。
また英ネットサービス会社、ネットクラフトの調査では、これまでにタイ政府の約100のウェブサイトがコンピューターウイルスなどを組み込んだ有害なソフトウエアであるマルウエアを仕かけられ、ウイルス拡散に利用された。これは世界の政府系ウェブサイトの被害総数の85%に相当するという。
同省幹部は「こうした調査結果の全てが、タイにとってサイバー犯罪対策が喫緊の課題であることを示している」と述べ、専門の対策部門の設置を訴えた。また、シンガポールの1500人に比較して200~300人と少ない専門家の育成が急務だとの見解を示した。
同省は、国の研究調査機関である国家学術研究委員会(NRCT)と協力して2017年までの国家サイバーセキュリティー戦略の策定を急ぐとしており、データの保管機能や研究機能を備えたセンターも設置する方針だ。