総務省が26日発表した8月の全国消費者物価指数(2010年=100)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比3.1%上昇の103.5と15カ月連続でプラスとなった。消費税増税の影響を除く上昇幅は1.1%と6、7月の1.3%から0.2ポイント縮小。エネルギー価格の上昇幅が縮んだ影響を受けた。
8月は対象524品目のうち前年同月より上昇したのが466品目と7月の464品目を上回った。夏休みで需要の大きかった宿泊料は6.2%、エアコンは12.5%上昇。一方、エネルギー価格の上昇幅は7月の8.8%から6.8%に縮小し、特にガソリンは原油価格下落などで10.4%から5.7%にほぼ半減、電気代も8.5%から7.6%に縮んだ。
総務省は「物価は緩やかに上昇している」との見方を示した。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「想定より弱含んでおり、9月の上昇幅は0.9%程度にとどまる」と1%割れを予想した。
先行指標となる9月の東京都区部の消費者物価指数(中旬速報値、生鮮食品を除く)は前年同月比2.6%上昇と17カ月連続のプラスだが、上昇幅は7、8月の2.7%から縮小した。