日銀が14日発表した9月の企業物価指数(2010年平均=100、速報)は前年同月比3・5%上昇し106・3となり、18カ月連続で前年超えした。しかし消費税増税の影響を除く指数は0・7%増の103・4と伸び率が縮小し、昨年5月以来16カ月ぶりに1%を下回った。
伸び率は8月に比べ0・4ポイント下落し、前月比では0・1%下落と2カ月連続でマイナス。原油などの国際市況の下落の影響や、前年に円安で大幅な物価上昇があった反動が伸び率を鈍らせた。
企業物価指数は国内の企業間で取引される商品の価格変動を示す。円ベースでの輸入物価は前月比2・1%上昇、前年同月比4・4%上昇となった。
前月と比べると、下落した品目はガソリンや軽油、電力、化学製品など。鶏卵や牛肉、非鉄金属などは上昇した。原油の国際市況の下落でガソリンや軽油などが値下がりする一方、「川下では円安によるコスト高の転嫁も進んでおり、上げと下げが綱引きしている状況」(物価統計局)だという。