このうち大阪は、府と大阪市が候補地を臨海部にある人工島「夢洲(ゆめしま)」に絞り込んだ。用地が広大で鉄道整備計画も持ち上がっており、海外事業者の注目度が高い。国際観光拠点を目指す沖縄も早くから調査・研究を続けており、政府の沖縄振興予算も後ろ盾だ。横浜市は今春に検討会を設置。沿線を走る京浜急行電鉄もIR参入の検討に入った。
一方、東京は五輪関連施設の整備を優先し、舛添要一都知事も「カジノがなくても経済は活性化する」と誘致に消極的。第1号認定からは外れ、開業が2020年以降にずれ込む公算が大きくなった。
IR整備推進法案をめぐっては、ギャンブル依存症や多重債務者の増加を懸念する声があり、IR議連は日本人の利用に資格要件を設ける規定を盛り込んで法案を修正することにした。
しかし、与党の公明党や民主党内に慎重論が根強く、意見集約には時間を要しそうだ。