またもアイフォーンが貿易赤字の“主犯”に-。財務省が22日発表した9月の貿易統計によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9583億円で、27カ月連続の赤字となった。赤字幅も前年同月より拡大したが、液化天然ガス(LNG)などの燃料輸入とともに赤字を拡大させたのは、新型機が発売された米アップル社のアイフォーンの輸入増だった。
貿易統計によると、輸出は自動車や鉄鋼、船舶などが好調で、6兆3832億円と2カ月ぶりに増加。伸び率も前年同月比で6・9%増と低くはなかった。だが、輸入も輸出と同程度の6・2%増と拡大。全体額が多かったこともあり、赤字拡大につながった。
項目別でみると、輸入を押し上げたのは、東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う原発の長期停止による火力発電用の燃料輸入の増加。特に9月は液化天然ガス(LNG)が21・0%増の大幅増だ。