追加緩和についてパネルを使って説明する、日銀の黒田東彦総裁=31日、東京都中央区の日銀本店【拡大】
再増税への追い風
明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミストは、このタイミングでの追加緩和について、「黒田総裁のこれまでの強気スタンスが限界になったということ」と分析した。今回の追加緩和が計9人の政策委員のうち賛成が5人、反対が4人という際どい票差での可決と、委員間でも判断は揺らいだ。
ただ、追加緩和で再び市場に信認を得て、市場の好転が続けば、企業業績が改善し、賃金が増える経済の好循環につながる。安倍晋三首相は、年末に消費税率を8%から10%に引き上げる再増税に踏み切るべきか判断するが、その追い風ともなり得る。
麻生太郎財務相はこの日、報道陣の取材に対し、「日本の経済を後押しする力を発揮する」と追加緩和を歓迎。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「軽減税率実施などの条件付きながら、再増税容認の空気が醸成されていくのではないか」と分析する。第2のバズーカ砲で日本経済が一気に明るい方向に向かうか。まずは今後の市場動向に注目が集まる。