【衆院解散風】解散に大義あり  安保政策で「民主主義」を問うべきだ 

2014.11.17 07:52

 10月26日に亡くなった外交評論家、岡崎久彦氏に生前、何度かインタビューした。その際、岡崎氏が繰り返し強調したのが「集団的自衛権の行使が可能になれば、日米同盟は強化され、日本の安全はそれだけ高まる」ということだった。

 岡崎氏は7月1日、行使容認の閣議決定後、安倍晋三首相が記者会見するもようをテレビ中継で見ながら「35年間、戦い続けてきた目的が達成された」と涙ぐんだという。閣議決定を「安倍不条理劇場」と名付けたのが朝日新聞だった。朝日は7月2日付社説で「日本の民主主義そのものが、いま、ここから問われる」と、首相批判を展開した。

 その朝日は、首相が衆院解散・総選挙に踏み切ろうとしていることに対し、今月12日付の社説で「党利党略」とし「民主主義はゲームではない。こんな解散に大義があるとは思えない」と断じた。

 そうだろうか。選挙は民主主義の根幹であり、国民が政治に参加する最大の機会である。ならばここで朝日のいう「民主主義」を問おうではないか。

 首相の経済政策アベノミクスに注目が集まっているが、この選挙は、民主党政権の3年間と比較し、集団的自衛権をはじめ、首相が2年間推し進めた外交・安全保障政策を評価する絶好の機会だ。大義はある。

 16日に投開票が行われた沖縄県知事選では普天間飛行場(同県宜野湾市)の移設問題が最大の争点となった。もちろん政府は選挙結果を真(しん)摯(し)に受け止めて、地元への説明に一層努める必要がある。その一方で、外交・安全保障は国の専管事項であることを忘れてはなるまい。

 尖閣諸島(同県石垣市)周辺海域では中国公船の領海侵犯が常態化している。中国は尖閣上空を含む東シナ海に一方的に防空識別圏を設定した。最近では、小笠原諸島や伊豆諸島周辺の日本の領海および排他的経済水域(EEZ)に中国漁船が大挙して押し寄せ、高値で取引される赤サンゴを密漁している。

 こうしたなかで、首相は10日に中国の習近平国家主席と会談し、東シナ海での不測の衝突を避けるための海上連絡メカニズムについて、事務レベルで作業に入ることで一致した。

 来年春には集団的自衛権の関連法案が提出される。法案審議が始まる前に首相が解散に踏み切るこの機会を利用し、選挙戦では各党とも外交・安全保障問題を正面から論じてほしい。(政治部長有元隆志)

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