【上海=河崎真澄】中国の上海と香港の両証券市場は17日午前、相互に上場株式の売買注文を取り次ぐ越境取引制度をスタートさせた。香港や海外の投資家に香港市場を通じて中国株の売買を一定の範囲で自由化するほか、中国本土の投資家は人民元の資金で香港株の売買が可能になり、取引拡大が期待されている。
同日の取引開始にあたって、上海証取では上海市トップの韓正党委書記が、香港証取では梁振英行政長官が出席してそれぞれ記念式典が行われた。同日午前の寄りつきから上海、香港両市場ともに代表的な株価指数は上昇して始まった。
使用通貨が人民元と香港ドルで異なる域外との株式取引は、李克強首相が4月に人民元の国際化を促進する措置として実施方針を発表。当初、半年の準備期間を経て10月27日の開始が見込まれていたが、9月28日から続く香港の民主派デモ隊による街頭占拠の影響で中国側が延期していた。
中国側は越境株式取引で資本市場開放と人民元の国際化を進めることができるメリットがあり、デモ継続中でも取引に支障はないと判断し、実施に踏み切った。中国当局は越境取引で得た利益について、暫定的に免税する方針だ。