衆院が解散され、万歳する議員=21日午後1時14分、衆院本会議場【拡大】
しかし、今年4月に消費税率が8%に引き上げられると、買い控えなどで消費が伸び悩み、物価上昇に歯止めがかかった。増税の影響を除いた9月の物価上昇率は1%ちょうど。黒田総裁は、7月の記者会見で「1%を割る可能性はない」と言い切ったが、今月19日には「1%を割ることもあり得る」と修正を余儀なくされた。
日銀が10月31日の金融政策決定会合で追加の金融緩和を打ち出したのは、企業や家計の心理を再び上向かせ、物価の下振れリスクを未然に防ぐのが狙いだ。景気の下ぶれ懸念が払拭されれば、消費税率の再引き上げに向けた環境は整う。黒田総裁は会見で「持続可能な財政構造の確立を期待している」と4回も繰り返し、「財政再建に向けた再増税へのムードが一気に高まった」(市場関係者)との見方が広がった。大和総研の熊谷亮丸・チーフエコノミストは「アベノミクス三本の矢のうち第1の矢(金融政策)は120点のでき。黒田総裁は安倍首相の期待にしっかり応えた」と高く評価する。