円相場は日銀が追加の金融緩和に踏み切った昨年10月末から1カ月余りで10円程度も円安が進んだ。
このため、企業からは「水準よりも円安のスピードが問題」(証券、通信)、「経営安定のためには、為替変動が小さいほうが望ましい」(造船重機)などの声が多い。
また、昨年夏に1バレル=100ドル強だった原油価格は、同年末にはほぼ半値の50ドル台に急落。化石燃料を輸入する企業にとっては可処分所得が増える“追い風”となるが「円安の影響で原油安のメリットを十分に受けられない」(電力)という意見も。
一方、望ましい為替水準を1ドル=90円から125円まで5円刻みで聞いたところ、最も多かったのが105円と110円の15%。「今期の想定レートは100円台前半」(建設)、「輸入企業と輸出企業の双方にとって企業努力が報われる水準」(小売り)などの声が多い。