年頭の記者会見をする安倍晋三首相。=5日午後、三重県伊勢市【拡大】
そもそも、こうしたアレルギーの背景には、先の大戦で日本が近隣諸国に暴虐の限りを尽くしたという東京裁判史観があります。しかし、これは戦勝国サイドによって広められた、誤った歴史観に過ぎないことが、徐々に明らかになりつつあります。朝日新聞が慰安婦問題に関する誤報を認めたことなどは、そのエポックメーキングな出来事と言えるでしょう。
いずれにせよ、国防強化に向けて、その足かせとなる贖罪意識の払拭を図るべく、歴史認識をめぐる日本の名誉回復を急がねばなりません。安倍首相は年頭の会見で、戦後70年の首相談話を発出する意向を表明しましたが、「安倍内閣としては、村山談話も含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいく」とも発言しています。国内外から注目を集める談話となるだけに、さまざまな圧力が予想されますが、首相には、正しい歴史観に基づく日本の新たな姿勢を示していただくよう望みます。
日本の誇りを取り戻し、国の守りを強くすることなくして、日本の未来は決して開けないというのが、私たちの考えです。
--それ以外の課題はいかがでしょう
安倍政権の経済運営については一言申しておきたいと思います。昨年4月の消費増税後、日本経済は2四半期連続でマイナス成長となっており、決して安閑としてはいられません。家計や中小企業が、増税や円安による原材料費の上昇に苦しむなか、先般、安倍政権は景気の底上げに向けて3.5兆円規模の経済対策を閣議決定しました。