総務省発表の昨年11月の消費者物価指数の伸び率は0.7%で、一部のエコノミストは、15年中のマイナス転落を指摘している。日銀の政策委員は、原油安の将来の影響を見極めながら、物価上昇率の下方修正について議論する。
一方、原油安の傾向が続く中、市場では「日銀はさらなる追加緩和に踏み切る」との見方が広がっている。
これに対し、黒田東彦(はるひこ)総裁は否定的だ。昨年10月末の追加緩和発表の会見では、「原油価格の下落が物価の下押し要因として働いている」などと説明。しかし、昨年12月の会見では、「原油安は長い目でみれば物価を押し上げる」と軌道修正し、さらなる追加緩和の見方を牽制(けんせい)した。
原油安でエネルギー関連費用が減少すれば、企業収益は増え、賃上げで個人消費が改善すれば、物価は再び上向く-との理屈だ。日銀としては、物価見通しはあくまで年度の平均値で、「15年度末には目標の2%に近づく」(幹部)と予想し、現在の金融政策を継続する構えだ。