過去最大の社会保障費、充実策を“先食い” 歳出改革は正念場 (2/3ページ)

2015.1.15 05:47

東京都内の介護付き有料老人ホーム。介護職員の処遇は改善されるが、人材不足解決につながるかは未知数だ

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 自然増の抑制に最も貢献したのは景気回復による就業率の上昇だ。生活保護受給者の減少や、国の財政負担が多い国民健康保険から、協会けんぽや組合健保へ移行する人が増えた効果で、自然増は2500億円目減りしたという。

 限られた財源から捻出した事業も効果を発揮するかは未知数だ。介護報酬改定では介護職員の処遇改善に加算し、1人当たりの賃金を月額平均1万2000円程度引き上げる。当初は1万円増の予定だったが、人材確保のため2000円増額した。

 ただ、加算対象はホームヘルパーなど患者の世話をじかに行う介護従事者に限り、ケアマネージャーや社会福祉士、施設の事務や経理担当者は対象外だ。介護現場では患者1人につき、多様な職種や資格を持つ人が関わっているのにもかかわらず、処遇改善の恩恵を受けられない人が出るため「職員間で公平性が保てず、使い勝手が悪い」(首都圏の介護事業者)という声もある。

 女性が大多数を占める介護の現場では、配偶者控除や社会保険を考慮して年収130万円の範囲で勤務する人も多く、そうした人が賃上げで勤務時間を減らせば政府の思惑とは逆に人材不足を招く懸念も指摘されている。

社会保障費の歳出改革は今後、正念場を迎える

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