日本と中国、韓国は東京都内で16日から開いていた自由貿易協定(FTA)交渉の第6回会合で、貿易の自由化水準の共通目標を設けるなど具体的交渉を進める上での枠組みを決めようとしたが、先送りした。第7回会合は4月に韓国で開催予定。
今回の会合は17日で終了。日本代表団の長嶺安政外務審議官は16日の会合後、記者団に「貿易自由化に向けた考え方が異なる」と指摘した。交渉筋によると、全ての貿易品目のうち関税をなくす品目の割合をめぐり、高い水準を共通目標とすることに中国が消極的だったという。
中国の王受文首席代表は初日の会合の冒頭で「日韓は工業製品分野で競争力が強く、経済的優位性がある」「(中国は)発展途上国」などと訴え、自国への配慮を暗に求める一方で「農産品や水産品(の輸出)が主要な関心事項だ」とも強調していた。