サウジのアブドラ国王死去 91歳前後、サルマン皇太子が王位継承

2015.1.23 09:14

 【カイロ=大内清】サウジアラビアの国営メディアは23日、同国のアブドラ国王が入院先の病院で死去したと報じた。国王は今年で91歳前後だった。王位は異母弟のサルマン皇太子が継承。次期皇太子には別の異母弟で第2副首相のムクリン王子が就く見通しだ。

 世界最大の産油国サウジは、下落している原油市場に強い影響力を持っているほか、昨年以降はイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」への米軍主導の空爆作戦にも参加している。サルマン次期国王の下で対外政策に変化が生まれるかに注目が集まりそうだ。

 アブドラ国王は2005年、異母兄であるファハド前国王の死去に伴い即位。保守的なワッハーブ派を奉じるサウジでは開明派として知られ、09年には国内で初めて男女共学の科学技術大学を開設するなど、段階的ながらも社会変革を進める姿勢をみせた。

 数年前から椎間板ヘルニアの手術を複数回受けていたほか、14年末から15年初頭には肺炎を患ったと伝えられていた。

 サウジでは1953年のアブドルアジズ初代国王の死後、36人いたとされる息子たちが王位を継承してきた。しかし、この「第2世代」はすでに高齢化し、サルマン次期国王は79歳前後、ムクリン王子も69歳前後に達している。

 このため、王室の安定的な存続に向けて、初代国王の孫の世代である「第3世代」にいかに王位を引き継ぐかが大きな課題となっている。

 ただ、王位継承の資格を持つ第3世代の男子は数百人に上るとされており、選考プロセスが難航するのは必至。今後は、ファハド前国王やサルマン次期国王の母の出身であるスデイリ家など有力閨閥間の主導権争いが激しさを増す可能性もある。

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