政府が通常国会に提出する農協法改正案の概要が27日、分かった。全国の農協組織を束ねる全国農業協同組合中央会(JA全中)は「廃止する」と明記、地域農協に持つ監査・指導権を撤廃する。農家の自由度を高めるため、地域農協が「組合員に事業の利用を強制してはならない」という規制も新設する。政府は、JA全中を3年以内に廃止する方向で調整しており、改正案を3月下旬までに国会提出する方針だ。
概要に中央会の「廃止」という文言を盛り込んだのは、「岩盤規制の打破」を掲げる安倍晋三首相の強い意向によるものだ。改正案では、農協の設立目的に「農業者の所得の増大」という表現も盛り込んだ。
改正案で農協の利用強制を禁止する規定を設けるのは、農家の経営自由度を高めるためだ。これまで「農協にコメを出荷すれば安価になるがネット直販なら高く売れる」(自民党政調幹部)という問題点が指摘されていた。地域で農協が強い影響力を持ち、農家が自由に資材購入などを行いづらかったことも背景にある。