須田美矢子審議委員(肩書は当時、以下同)は「こうしたエクスキューズ(弁解)を書くことは、提出した計数に自信がないことを公言しているように感じる」と反対。しかし他の委員は「多少自信がないと思われても重要なポイント」(春英彦審議委員)などと賛成し、最終的に「(物価)見通しは上下に振れる可能性がある点には留意しておく必要がある」との表現が盛り込まれた。
中原真審議委員は、量的緩和の出口に向けて「政策の透明性を高めるため、中長期的に達成すべき物価上昇率を今回(展望リポートで)示すことが必要」と主張。これに対し、議長の福井俊彦総裁は「そのときの金融経済情勢、市場の情勢しだい。それ以上は今は踏み込むべきではない」と反論し、明文化は見送られた。数値目標に縛られたくない思惑とみられ、会合後の記者会見の想定問答についても「なるべく聞かれないようにしよう」と弱音を漏らすなど市場との対話には苦心したようだ。