衆院本会議で施政方針演説する安倍晋三首相=12日午後、国会・衆院本会議場(酒巻俊介撮影)【拡大】
安倍晋三首相は12日の衆院本会議で、第3次政権発足後初めての施政方針演説を行った。冒頭で過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件に触れ、テロに屈しない姿勢を強調。農協改革や集団的自衛権の行使容認を具体化する安全保障法制の見直しなどを「戦後以来の大改革」と位置付け、「今国会で必ず成し遂げる」との決意を表明した。また「憲法改正に向けた国民的な議論を深めていこう」と改憲議論の深化にも期待を示した。
首相は今回の事件について「非道かつ卑劣極まりないテロ行為を断固非難する」と言明。「日本がテロに屈することは決してない。テロと戦う国際社会において、日本としての責任を毅然(きぜん)として果たす」とし、中東への人道支援を継続する方針を改めて述べた。
全国農業協同組合中央会(JA全中)の一般社団法人化を柱とする農協改革に関しては「農家の所得を増やすための改革だ」とし、地域農協を主体としたブランド化や海外展開につながると説明。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の「出口が見えてきた」と述べ、年内の大筋合意へ交渉を加速させるとした。
安保法制見直しでは「あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする安保法制の整備を進める」と明言。戦後70年談話を念頭に「これまで以上に世界の平和と安定に貢献する。その強い意志を世界へ発信する」との決意を語り、引き続き「積極的平和主義」や「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を推進する考えを示した。