浙江省の杭州から衢州を結ぶ高速道路のサービスエリアに設けられた米テスラ・モーターズのEV専用充電スタンド。高速への充電スタンド普及でEVでの遠出も増えそうだ(中国新聞社)【拡大】
中国の自動車大手、北京汽車集団(北汽集団)傘下の新エネルギー車部門、北汽新能源汽車は先月中旬、同社の「EV200」を含む5台の電気自動車(EV)が上海から北京への長距離試験走行を実施したと明らかにした。京滬(けいこ)高速道路全線での急速充電システム利用に向けた初の試みとなる。
「最初の充電を先ほど終えた。山東省臨沂市まであと60キロだ」。1月のある日の午後4時過ぎ、本紙(北京日報)記者は試験走行に参加した于佳晨さんから報告を受けた。于さんは前日朝に江蘇省揚州市を出発し、すでに300キロを走行していた。
試験走行には、ほかにも日産自動車との合弁企業である東風日産乗用車の自主ブランド「ヴェヌーシア(中国名・啓辰)」や、深セン比亜迪ダイムラー新技術(BDNT)のEV「デンツァ(同・騰勢)」も参加した。
◆道路沿い50カ所へ
于佳晨さんはEVの運転を始めてから1年余り。これまではバッテリー切れが不安でドライブ旅行を考えたことはなかった。現在販売されているEVの航続距離は多くが100~300キロで、充電スタンドの設置も進んでいないため、多くのユーザーが市内の走行に限定してEVを使用している。だが1月15日、ついに京滬高速全線で急速充電スタンド網整備が完了した。これでこうした人々の行動範囲が大きく広がりそうだ。
同高速では全長1262キロにわたって適切な間隔で充電スタンドが設置されている。中国最大の送電会社、国家電網は既存のサービスエリアをベースに、道路沿い50カ所にスタンドを設置。北京市科学技術委員会の担当者によると、各スタンドに4台の急速充電器を設置、30分で80%まで充電できる。今後は市場の動向を見ながら拡充を進める方針で、クレジットカードでの支払い対応も検討している。