電線網を整備する作業員。インドネシアは経済成長が低迷するなか、政府支出の拡大が成長回復の鍵とみられている=首都ジャカルタ(AP)【拡大】
インドネシアの経済成長が転換期を迎えている。同国中央統計局によると、2014年の国内総生産(GDP)成長率は5.02%で前年の5.58%を下回り、09年の4.6%以来、最も低い伸び率だった。輸出低迷に加え、国内景気の先行き不透明感などにより投資が減速したことが主な要因だ。一方で、政府がインフラ支出を加速していることなどから、専門家の間では今年は成長回復が見込めるとの見方が広がっている。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。
GDPの4分の1に相当する輸出をみると、伸び率は1%となり、前年の5.3%から大きく減速した。同国政府が昨年1月、素材産業の育成のため、未加工鉱石の輸出を原則禁止としたことなどが響いたもようだ。
GDPの半分を占める家計支出の伸び率は4.1%、投資は5.1%で、それぞれ前年を下回った。
地場民間銀行最大手バンク・セントラル・アジアのチーフエコノミストは、経済減速は大方の予想通りとみる。主要貿易国である中国の景気減速などにより輸出回復には時間がかかるとするなか、政府支出の拡大が経済回復の鍵になるとしている。
また、英金融大手バークレイズのエコノミストは、昨年発足したジョコ政権が投資認可の迅速化といった改革を推進していることが、今後、成長を後押しするとみている。ジョコ政権は15年の成長率を5.6~5.8%と設定、5年間の大統領任期中、年平均7%の成長を目指すとするなか、成長回復に向けた同政権の手腕が問われている。(シンガポール支局)