円相場、一時122円台 崩れた「円安=株高」方程式

2015.3.11 05:00

 10日の東京金融市場で1ドル=122円台の円安水準となったにもかかわらず、日経平均株価は前日比125円安で取引を終了し、「円安=株高」の“方程式”が崩れた。株式市場は行き過ぎた円安への警戒感を強め、債券価格も低下(金利は上昇)。この日は「円安・株安・債券安」のトリプル安に見舞われた。

 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」で2~3割もの円安ドル高を記録したのは過去2回。1回目は、野田佳彦首相(当時)が衆院解散を宣言した2012年11月14日から13年5月まで、2回目は昨年7月から同年12月までで、それぞれ日銀の大規模金融緩和のスタートと追加緩和を挟んでいる。大量のお金を市場に流す金融緩和による円安が意識されたためだ。

 だが、今回の円安は、米国の利上げが見込まれる中、ドルを買って円を含む主要通貨が軒並み売られる「ドル独歩高」の様相が強い。

 このため今後も急ピッチに円安が進むかは未知数だが、これ以上の円安は原材料などを輸入する内需型企業の負担増加につながる。地方の中小企業の打撃も大きい。JPモルガン・チェース銀行の佐々木融債券為替調査部長は「政府はさらなる円安を警戒しているとみられ、年末に向けて1ドル=128円程度が限界」と分析する。

 この日は、株式市場でも「円安による副作用」(SMBC日興証券の西広市株式調査部部長)が意識された。東証1部上場企業のうち、値上がり銘柄739に対し、値下がり銘柄は974と上回った。

 長期金利の指標となる新発10年債も売られ、利回りは一時0.470%と昨年11月20日以来の高水準となった。

 欧州でも量的緩和が始まる中、海外投資家は日本市場への関心を失いつつあり、円安株高を演出してきたアベノミクスは正念場を迎えている。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。