政府が税制の抜本的な見直しを急ぐのには理由がある。国の財政は1000兆円を上回る借金を抱える世界最悪の水準で「すべての税目で税収を稼ぐようにしなければならない」(財務省)ためだ。
加えて、少子高齢化による人口構造の変化が影を落とす。厚生労働省の推計によると65歳以上の高齢者の人口は12年の3058万人から、25年には3657万人に増える。給与を主な課税対象にした今の所得課税では資産はあるが収入のない高齢者には課税しにくく、働く世代に負担が集中する。
硬直是正へ動き活発
消費税以外にも、硬直した税体系を変える動きが活発になってきた。
例えば、法人税では15年度税制改正大綱で外形標準課税の税率上げや繰越欠損金控除の見直しで赤字企業への課税を強化する一方、法人実効税率は数年間で20%台まで引き下げ、企業の競争力強化を促す。女性の社会進出を阻害しているとの指摘がある配偶者控除の見直しを含めた所得税改革も、今年から本格的な議論が始まる見通しだ。