【ワシントン=小雲規生】米議会の超党派の議員団は16日、通商交渉に関する権限を政府に一任する大統領貿易促進権限(TPA)法案を提出した。TPA法の成立は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の合意に不可欠とされており、成立すれば交渉を後押しすると期待されている。
TPA法案は上院で通商交渉を管轄する財政委員会のハッチ委員長(共和党)と民主党側の代表のワイデン上院議員、下院歳入委員会のライアン委員長(共和党)が提出した。上院財政委員会では23日にも投票にかけられる見通し
法案は政府が合意した自由貿易協定などを議会に諮る際、議会が合意内容に修正を加えることを認めないとする内容。一方、通商交渉の目的として海外での知的財産保護、環境や労働に関する国際基準の引き上げ、為替操作の回避などを明記。上院での60票での賛成で、合意内容が目的達成のために不十分だと判断されれば、議会が権限一任を撤回して合意内容に修正を加えることができるとしている。
オバマ大統領は16日、「熱心に働く米国人のチャンスを広げるための通商交渉は最大の優先事項だ」との声明を発表し、TPA法案の提出を歓迎した。ただし民主党内や共和党の一部にはTPAへの反発も根強く、審議は難航も予想される。
TPA法案は当初、2月にも提出が見込まれていたが、権限一任を撤回する際の条件などをめぐり、協議が難航していた。