会談を前に安倍晋三首相(右)と握手する沖縄県の翁長雄志知事=17日、首相官邸【拡大】
--幸福実現党は、一貫して中国の脅威を訴えています
軍備増強を進めるほか、アジアインフラ投資銀行(AIIB)構想など、軍事・経済両面で台頭する中国には、さらなる警戒が必要だと思います。
--AIIBには欧州各国を含む50カ国以上が参加を表明しています
アジアの旺盛なインフラ需要に対応する必要はもちろんあるでしょうし、アジアの成長を取り込みたい欧州主要国の考えも分からないではありません。
しかしながら、AIIBは一言で言って、中国のアジア覇権戦略にほかなりません。海洋進出の強化など、近年、中国による国際秩序への挑戦ともいうべき行動が目につきますが、中国主導の経済圏をつくろうとするAIIBもこれと軌を一にするとみるべきです。インフラ投資によりアジアの発展に寄与すること自体は否定すべきではないでしょうが、横暴極まる中国の影響力が拡大していくことは、国際社会にとって幸福な未来とはならないでしょう。
「日本も参加すべきだ」との主張もありますが、AIIBは、景気減速が続く中国が国外への高速鉄道、原発などのインフラ輸出を通じて景気浮揚を図るための仕掛けとみることもできます。現段階で、日本が中国の覇権戦略に積極的にくみする必要はないのではないでしょうか。AIIB構想など中国の影響力が拡大するなか、日本として、その動きを監視しつつ、日米主導のアジア開発銀行の機能強化はじめ、アジア太平洋地域の繁栄、平和の実現に向けた取り組みを進めるべきです。
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【プロフィル】釈量子
しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。