米ワシントン近郊で行われていた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の首席交渉官会合は26日、4日間の協議を終えた。投資分野で進展があった一方で、難航する知的財産は課題を持ち越した。TPP交渉の合意に不可欠とされる米国の大統領貿易促進権限(TPA)法案が成立していないため交渉の進展は限定的で、今後の協議予定について現段階では未定としている。
今回の会合では、知的財産や投資、物品市場アクセスなどの分野別に少数国で論点を整理することを中心に協議を進め、並行して日米を含めた2国間協議も行った。投資分野では「(次回の)閣僚会合に向けた整理はかなり進んだ」(渋谷和久内閣審議官)と一定の成果があったという。
一方で、最も難航している知的財産について、渋谷審議官は「かなり集中的に議論したが難しく、閣僚会合に向けた論点の整理はできなかった」と述べ、引き続き難しい課題が残されているとの認識を示した。
政府はTPP交渉の21分野29章のうち、10章は既に交渉が終了したことを明かしており、残りの大半の分野でも「事務レベル協議で合意に持ち込める見込み」(交渉筋)としている。
交渉参加12カ国は早ければ5月下旬にも大筋合意したい意向で、今後の交渉の詰めを急いでいる。ただ、米国以外の11カ国はTPA法案が成立し、米議会が持つ通商交渉の権限が大統領に一任されない限り、合意できないと主張している。