国際交流会議の晩餐会に出席し、講演する安倍晋三首相=21日、東京都千代田区【拡大】
安倍晋三首相は21日、東京都内で開かれた国際交流会議の晩餐(ばんさん)会に出席。スピーチで「質の高いインフラをアジアに広げていきたい」と述べ、アジアでのインフラ整備拡充を表明した。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立を目指す中国に対抗するのも狙い。日本が主導するアジア開発銀行(ADB)との連携や政府開発援助(ODA)を活用することで、今後5年間で、約1100億ドル(約13兆3000億円)の投資を目指すとした。
安倍首相は「世界中から多様な資金をアジアに呼び込み、ダイナミックなイノベーションが開花する大地へと変えていきたい」と訴え、各国や国際機関などと協働し、日本の高い技術力を生かす「質の高いインフラ投資」の推進を打ち出した。
また、「質の高いインフラ投資」の柱としては、(1)円借款や技術協力などODA支援の拡大・迅速化(2)融資能力の拡大などのADB改革を後押し(3)国際協力銀行(JBIC)によるリスク資金の積極的供給(4)質の高いインフラの世界標準化-を挙げ、「質も量も二兎(にと)を追う」と強調。