今後は、この賃金上昇に伴う家計の可処分所得の増加が、個人消費に結びつくかが焦点。ただ統計では4月の消費者態度指数が、5カ月ぶりの前月比マイナスと消費マインドは上向いておらず、4月の家計調査(2人以上世帯)でも、1世帯当たりの消費支出は実質で前年同月比1.3%減と、個人消費は様子見を決め込んだままだ。
急速に進む円安も個人消費の足を引っ張る可能性がある。日銀の黒田東彦総裁は2日、「為替相場は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映して安定的に推移することが望ましい」と述べたが、足元では食品や外食の値上げなど、円安に伴う物価上昇の影響が出始めている。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「家計の負担感が増せば、個人消費へも影響が出てくる」と警鐘を鳴らしている。