中国主導のAIIBは運営や審査基準の透明性を含め、世界経済の持続的な成長を目指すG7の価値観に合致するのか-。日本の投げかけに対し、中国経済への依存度を強める議長国・ドイツのメルケル首相は、「ぜひ次期議長国の日本で議論してほしい」と幕引きを図った。
政府関係者は、「各国での情報共有や連携では一致している」と強調するが、喫緊の課題のはずのギリシャ問題については、日本側からの言及はほとんどなかった。首脳宣言では「一体性」をうたうものの、G7各国の利害は必ずしも一致しておらず、その堅持に難しいかじ取りが迫られている。