閣議後の記者会見で質問に答える望月環境相=12日午前、環境省【拡大】
環境省は12日、山口県宇部市で計画されている石炭火力発電所の建設が政府の温室効果ガス排出削減目標の達成に支障を及ぼす恐れがあるとして、「現段階では是認しがたい」との環境影響評価(アセスメント)の意見書を経済産業省に提出した。併せて電力業界に対して排出削減の枠組みを早期に構築するよう求めており、個別事業を引き合いに出して業界全体に圧力をかけた形だ。
意見を出したのは電源開発(Jパワー)や大阪ガスなどが共同出資する山口宇部パワーの「西沖の山発電所(仮称)」建設計画。政府は温室効果ガスを2030年度までに13年度比26%削減する新目標を決めたが、電力業界全体で排出量を自主的に抑制する枠組みができる前に石炭火力の新設が無制限に進めば、「目標達成が危ぶまれる」(望月義夫環境相)と指摘した。
東日本大震災後、電力自由化を見据え発電事業に参入する企業が急増し、発電コストが安い石炭火力の新設計画が全国で相次いでいる。石炭火力の二酸化炭素(CO2)排出量は天然ガス火力の約2倍あり、地球温暖化対策を進めるためにも排出削減が世界的な課題だ。