【アジアの目】AIIB対応は柔軟に 商機逃す懸念 (2/3ページ)

2015.6.18 05:00

アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立の了解覚書(MOU)署名式で各国代表を案内する中国の習近平国家主席(前列中央)=2014年10月、北京・人民大会堂(AP)

アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立の了解覚書(MOU)署名式で各国代表を案内する中国の習近平国家主席(前列中央)=2014年10月、北京・人民大会堂(AP)【拡大】

 つい最近、この新シルクロードの幕開けを記す歴史的快挙があった。昨年末に上海南部の義烏市から出発した貨物列車が21日間かけて、中国西部、中央アジア、ロシア、ポーランド、ドイツ、フランスを経由してスペイン・マドリードに到達し、史上最長の鉄道輸送を成し遂げた。

 無論、海上輸送路を諦めたわけではなく、中国が提唱した「海上シルクロード」構想に従い、シーレーン沿いの各国との関係改善や港湾整備にも力を入れている。この構想に伴う形で、中国海軍艦船はソマリア沖の対海賊国際作戦に参加してアフリカ東岸に進出したのみならず、ロシア海軍と共同演習の名目で、地中海にまで姿を現し、西欧諸国を驚かせた。

 新疆からパキスタン経由で産油地ペルシャ湾に近いグワダール港に達する「経済回廊」の構築も着々と進んでいる他、東南アジアを貫く高速鉄道網を建設して、欧州、アフリカ、中東から海路で運ばれる物資を東南アジアで陸揚げし、高速鉄道で中国国内に運ぶ計画も進行中だ。

 また、近年の地球温暖化による氷の激減で、北極海経由で北半球各大陸をつなぐ新たな航路が開発されつつある。中国はここにも砕氷船を投入し、新航路開発に並々ならぬ力を注ぐ。新航路実現に欠かせないのは、北極海沿岸のロシアを中心とする関係諸国の港湾の近代化整備だ。

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