◆首相「後方支援をするだけ」
それでは中東に自衛隊を派遣して何をするのか。アメリカ軍に自衛隊が武器や弾薬を補給するのです。しかし他国の軍隊に武器・弾薬を補給することは明確な武力行使にあたり、憲法で禁じられています。だから安倍晋三首相は「後方支援をするだけ。武力行使ではない」といいます。「後方支援」という言葉は日本政府だけの造語で、武器・弾薬の補給は昔から「兵站(へいたん)」と呼ばれ武力行使そのものです。だから敵はアメリカだけでなく自衛隊にも攻撃を仕掛けてくるでしょう。
それに対し「後方支援だから、関係ないから、撃たないで」とでも言うつもりでしょうか。安倍首相は敵が撃ってきたら「武器・弾薬の補給をいったんやめて避難する」といいます。戦闘が始まったら余計にアメリカ軍は武器や弾薬が必要になるのに、「じゃあ、さよなら」と逃げるなどできるわけがありません。
結局、自衛隊が応戦し、憲法違反の武力行使をすることになります。自衛隊を戦地に送ってしまえば、なし崩しに、戦争せざるを得なくなる。戦争の既成事実化を狙っているとしか思えません。
自国の軍事費を抑えて財政赤字を減らしたい、若者を戦死させるたび非難をうけるのはもうゴメンだ、そういうアメリカ政府が金も人(命)も出せと日本に要請してきました(2012年8月の「第三次アーミテージ・ナイリポート(=中東に自衛隊を出せと要求)」)。