【高論卓説】縮む首都圏の処方箋 地域を愛する人々の創意が鍵 田部康喜 (1/2ページ)

2015.6.30 05:00

 千葉市の西部北端に位置する花見川区は、北端を走る京成本線と、東京湾岸のJR総武線に挟まれるようにして、その沿線に住宅地が広がる。

 「東洋一の団地」とうたわれた花見川団地は、1960年代から70年代にかけて高度経済成長を支えたサラリーマンのために造られたニュータウンの一つである。最盛時には人口2万人を擁したが、現在は1万4000人ほどに縮小している。

 団地の中心に商店街がある。一部にシャッターが下りたままの店舗もあるが、野菜・果物店から24時間営業のスーパー、理髪、理容店など、日常生活には十分な品ぞろえと機能がある。

 商店街振興組合の専務理事である越後昌文さん(73)は、団地がスタートした最初に理髪店を始めた。理事の大澤幸治さん(38)は果物店の2代目である。

 「公園のような道を、自転車や徒歩で買い物に来てもらえる」と、越後さんは商店街の利点を強調する。「無料送迎自転車」サービスは、2人掛けの椅子を前にして、その後ろにこぎ手がいる特別の自転車によって高齢者を送迎する。

 「団地は祖父母、父母、その子供たちの3代が住む町になった」と、大澤さんも商店街の将来を見据えている。商店街のそれぞれの店が、100円の商品を1つ出してにぎわいを演出する「100円商店街」は、今年から年に4回、定例で開くことにした。

 高度経済成長期に拡大した首都もついに、縮み始める。国土交通省が最近発表した、2014年度版「首都圏白書」によると、15年の4360万人をピークに減少すると推定される。

 新たな課題を突きつけたのが、日本創成会議の論文「2025年、東京圏 介護破綻」である。急速な高齢化によって、必要とされる医療、介護施設が全く充足していない、という。この危機回避策の提言として、そうした施設の余力のある地方に高齢者が移住する必要性が説かれた。

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