上昇しているのは、上海、北京、広州、深センなど「1線都市」と呼ばれる大都市である。とりわけ深センは前月比で6.7%も上昇している。
上海ではついに「地王」が出現した。ある不動産会社が上海市中心部からやや北の土地を約88億元(約1736億2400万円)もの高額で買い取ったのだ。1平方メートル当たりの価格は約3万8000元というから、バブル期を彷彿(ほうふつ)とさせる。この会社は数カ月前にも約70億元の土地を同じ場所で購入している。
不動産価格上昇の背景には、政府による相次ぐ規制緩和がある。金利は昨年11月に約2年4カ月ぶりに引き下げ、その後も3回続けて下げている。さらに住宅購入に課されていたさまざまな規制についても、中国人民銀行(中央銀行)が「2軒目の購入の際、住宅ローン頭金比率を従来の6、7割から4割に下げる」と発表するなど、相次いで撤回している。
だが、新築分譲住宅販売価格の上昇は、現時点では「1線都市」に限られている。多くの地方都市はいまだに下げ基調が続いており、むしろ大都市と地方都市の格差拡大が問題になり始めている。「1線都市」も政府の後押しだけが頼りで、その効果が薄れてくれば、相場は再び腰砕けになりかねない。