中国ではアクションものや、ヒーローもののハリウッド映画が好まれる。昨年公開された「トランスフォーマー/ロストエイジ」は中国人女優を起用し、ロケ地に中国を入れ、中国企業とも提携するなどしたことで大人気となった。映画の興行成績を集計する「ボックスオフィス・モジョ」によると、米国での興行収入が2億4500万ドルだったのに対し、中国ではそれを大幅に上回る3億2千万ドルだった。
11年に20億ドルだった中国の映画市場は、12年には27億ドルとなり、日本を抜いて世界2位になった。13年は36億ドル、14年は48億ドルと右肩上がりに伸びている。
映画館も増え続けている。経済発展とともに映画が身近な娯楽になり、「17年には米国市場を抜く」(エンターテインメント・ウイークリー誌)や「19年には年間興行収入で米国を脅かす」(聯合報)とのアナリストらの予測もある。
ハリウッド俳優、ブルース・ウィリスさん(60)が出演する、旧日本軍による重慶爆撃を描いた中国映画「大爆撃」(蕭鋒監督)では、コンサルタントにハリウッド俳優で映画監督のメル・ギブソンさん(59)が就任するほか、別の有名俳優の出演もとりざたされるなど、中国映画に積極的に関わりを持つハリウッド関係者も目立っている。(ロサンゼルス 中村将)