【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)に新たな金融支援を求めたギリシャが、支援引き出しの前提となる財政再建策の一環として、年金改革などを来週初めにも「実行する」とEU側に伝えていたことが、8日明らかになった。ロイター通信が伝えた。
ギリシャは改革への積極姿勢を示すことで支援交渉開始の承認を得たい考えだ。これに対し、EU当局者はこれまでの再建策案よりも厳しい改革が必要との見解を示しており、交渉開始が認められるかは予断を許さない状況だ。
ギリシャは8日、EUの金融安全網「欧州安定メカニズム(ESM)」に3年間の支援を申請。ESMへの書簡で、「税制と年金の改革を含め、来週初めにも(支援の)枠組みにおける一連の措置を迅速に実行することを提案する」と表明した。
ギリシャは9日に詳細な財政再建策をEU側に提出する見通し。再建策はEUや国際通貨基金(IMF)などで構成する債権者団の評価を踏まえ、11日にユーロ圏財務相会合が協議する。EUは、28カ国による12日の首脳会議でギリシャの提案内容を踏まえ支援交渉開始の可否を判断する。
ただ、資本規制が導入された後も、ギリシャの経済状況は悪化している。ギリシャ政府は8日、銀行の営業停止措置を13日まで延長することを決定。1日当たりの預金引出し額の上限は60ユーロを維持した。
ギリシャの銀行は資金繰りを欧州中央銀行(ECB)の緊急支援に頼っているが、ECBは支援枠の上限を据え置いており、今後数日で資金が枯渇する可能性が指摘されている。