政府・与党は21日、2016年度予算の概算要求の基本方針を固めた。人件費などの義務的経費は15年度予算と同額の要求を認める一方、公共事業などの裁量的経費は1割程度削減する。高齢化で膨らむ社会保障費は約6700億円の増加まで要求を受け付け、新たな成長戦略に沿った予算を実現するため約4兆円の特別枠を設ける。政府は概算要求基準を24日にも閣議了解する。
15年度予算で12.5兆円に上る義務的経費は同額を要求として受け付けるものの、府省庁の努力で減額すれば、裁量的経費の要求額を増やすことを認める。裁量的経費(15年度予算は14.7兆円)は1割程度カットする。その上で「新しい日本のための優先課題推進枠」として約4兆円の特別枠を設ける方針だ。
歳出の3分の1を占める年金・医療など社会保障費(同30.2兆円)は、前年度比約6700億円の増加まで要求を認める。昨年は高齢化に伴う自然増として8300億円の増加まで認めたが、今回は景気回復に伴い「生活保護費や失業保険給付の伸びが抑えられると見込まれる」(財務省幹部)ため、1600億円の減額を見込む。
財務省は歳出総額には上限を設けず、各府省からの概算要求を8月末に締め切る。6月に決定した経済財政運営の指針「骨太方針」では、社会保障費の増加を毎年5000億円程度に抑制する目安を設定しており、年末の予算編成過程で重点化など見直しを図る。