財務省が23日発表した2015年上期(1~6月)の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が1兆7251億円の赤字だった。9半期連続の赤字だが、半期として赤字幅が過去最大だった前年同期と比べ77.4%縮小した。原油安の影響で輸入額が減少する一方、円安を追い風に輸出額が回復した。
上期の輸入額は、前年同期比7.4%減の39兆5330億円と11半期ぶりに減少した。原油価格の下落で原油の輸入額が42.5%減、液化天然ガス(LNG)も19.6%減となり、輸入額を押し下げた。
輸出額は37兆8080億円で7.9%増え、5半期連続の増加となった。米国や東南アジア向けを中心に自動車が9.6%増加したほか、半導体などの電子部品も14.0%増と伸びが目立った。