麻生太郎財務相は24日の閣議で2016年度の税制改正について、法人税の租税特別措置(政策減税)を「ゼロベースで見直す」と各閣僚に伝えた。8月末までに各省庁から提出される税制改正要望を控え、15年度に期限を迎える政策減税の安易な延長要求にくぎを刺した。
与党は15年度税制改正で特定の企業や業界の税負担を抑える政策減税について、14年度に期限が切れる21項目のうち3つを廃止し、16項目で縮小、2項目で延長した。15年度が期限の政策減税には、風力発電設備など再生可能エネルギーや省エネ設備の投資を減税する「環境関連投資促進税制」などがあるが、廃止を含めた見直しを行う。
安倍政権はデフレ脱却を目的に、アベノミクス税制と呼ばれる設備投資や賃上げをした企業を優遇する税制など多くの政策減税を創設。現在は80項目を超える政策減税があるが、麻生財務相は「洗い出した方がいいのがいっぱいある」とみる。
財務省は国際的に高い水準にある法人実効税率を欧州やアジア並みの20%台まで引き下げ、稼ぐ企業に恩恵がある仕組みを構築しようとしている。一方で、一部の企業しか恩恵を受けない政策減税は不公平だとして見直し、法人税の課税ベースを広げ、実効税率引き下げの財源に充てる方針。