政府は20日、東京電力福島第1原発事故の汚染水漏れを理由に、韓国が日本の水産物輸入を規制している問題で、世界貿易機関(WTO)に紛争処理小委員会(パネル)の設置を要請した。5月に韓国の輸入規制は科学的根拠のない不当な措置だとしてWTOに提訴。これを受け6月には2国間協議を開催したが、解決に至らず、パネルでの明確な判定が必要と判断した。
WTO協定により、提訴から60日以内に2国間で問題が解決しない場合は、1審に当たるパネルの設置を求めることができる。パネルは原則6カ月以内に最終報告書を作成し、WTOが定めるルールに違反しているかどうかを判断する。判断に不服があれば上級審である上級委員会に上訴できる。最終的に違反と判断されれば、措置の是正が義務付けられる仕組みだ。
日本がパネル設置を要請したことで、WTOは31日にジュネーブで開催する紛争解決機関(DSB)の定例会合でパネルの設置について協議する。9月末に開催予定のDSBの定例会合で、パネル設置が認められる見通し。最終判断は原則として9カ月から1年程度で確定するとされる。ただ、「WTOは未解決の紛争処理案件を多く抱えており、2~3年かかる可能性もある」(水産庁)という。