情報セキュリティー対策に対する十分な方針も示されていない。店頭で実際に読み取るのはマイナンバーではなく、カードのICチップの情報だが、ポイントを蓄積する「軽減ポイント蓄積センター(仮称)」へのサイバー攻撃に対する不安もぬぐえない。
小売店や飲食店でも大手であればすでに他のカードの読み取り機が設置されており、多少のシステム改良で対応可能だが、新たに導入しなければならない中小事業者もある。補助金や機器支給を視野に入れても、情報機器に不慣れな事業者が使いこなせるかの問題もある。
さらに、本来の制度の目的である消費者の負担感の軽減という問題もある。店頭で10%分の増税を払う還付制度では消費者が増税で苦しいと感じる「痛税感」が緩和されないからだ。
「軽減税率の本質とは、低所得者対策、痛税感の緩和、消費税そのものの負担を軽減しているかだ」。公明党の斉藤鉄夫税制調査会長は与党税協後、新制度案の妥当性を図る上で、重視する基準を示した。