マイナンバー対策に中小企業苦慮 高額金庫や監視カメラなどコスト増 (3/3ページ)

2015.9.16 06:46

関係者でにぎわう「マイナンバー対策」の特設コーナー=9日、東京・秋葉原

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 保管、廃棄も負担

 さらに“盲点”となっているのが個人番号が記載された書類やデータの破棄の義務化だ。個人情報保護法には情報破棄が盛り込まれていなかったため、新たな対策が必要となっている。

 「扶養控除等申告書」の保管期間は7年間で、退職者であっても7年間は厳重に保管し、その後、廃棄しなければならない。書類をシュレッダーで裁断するケースもあるが、シュレッダー処理よりもコスト高の「薬品による書類溶解サービス」を利用する企業も増えており、新たな負担要因ともなっている。

 政府ではセミナーなどを通じて「無理のない対策を講じてほしい」と企業側に呼びかけているが、現状では「間違いなく利益を圧迫している」(同)。

 「マイナンバー普及拡大につながるような新たなビジネスを生み出してほしい」(福田峰之内閣府大臣補佐官)との思いが実を結ぶまでには、時間がかかりそうだ。(川上朝栄)

【用語解説】マイナンバー制度

 赤ちゃんからお年寄りまで国内に住民票がある国民一人一人に12桁の番号を割り当て、国や自治体が社会保障や納税関連の情報を効率的に管理できるようにする制度。番号は原則として生涯変わらない。法律で定めた事務以外の目的で取得、利用することは禁止されている。10月から個人番号を伝える通知カードを郵送。来年1月から一部の行政手続きで運用が始まる。行政手続きに加え、就職やアルバイトをする際に番号の提示が求められる。企業は従業員の番号を集め、源泉徴収票に記載する必要がある。

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