TPP交渉の大筋合意の見通しを示す会見を行った甘利明TPP担当相=4日、米ジョージア州アトランタ(小雲規生撮影)【拡大】
経済的利点にとどまらない。
TPPに関して、オバマ米大統領は「世界経済のルールは中国ではなく、われわれがつくる」と主張し、安倍晋三首相も「単なる経済的利益を超えた長期的な安全保障上の大きな意義がある」と指摘してきた。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立や南シナ海の岩礁埋め立てなど、既存の国際秩序に挑戦する中国を封じ込める狙いがあったのは明らかだ。
もちろん、TPPは高い関税で農産物の輸入を制限して農家を保護する従来の農政に転換を迫るものでもある。ピンチを日本の農産物を海外に売り込むチャンスに変えるよう、海外との競争に勝てる農業への体質強化が急務となる。(本田誠)