【ベルリン=宮下日出男】TPP交渉の大筋合意について、欧州連合(EU)のマルムストローム欧州委員(通商担当)は5日、歓迎の意を表した。TTPが一区切りついたことで、EUが日米それぞれと進める自由貿易協定(FTA)交渉にも弾みとなることに期待している。
欧州メディアによると、マルムストローム氏は5日、TPPの大筋合意について、「すばらしい知らせだ」と歓迎。EUが米国と交渉中の環大西洋貿易投資協定(TTIP)についても「双方が一段と集中できる」として好影響を与えることに期待感を示した。
TTIP交渉は投資家保護の仕組みなどをめぐって難航し、年内合意はほぼ絶望視される状況。EUは日本とも経済連携協定(EPA)交渉を進めるが、政府調達分野などの取り扱いで溝が埋まらず、年内妥結の目標達成は不透明だ。
欧州側にはこれまで日米がTPPを優先させ、取り残されるのではないかとの懸念もあった。このため、ブリュッセルに拠点を欧州の企業団体「ビジネス・ヨーロッパ」も5日、TPPの大筋合意が「日米との交渉に新たな刺激をもたらす」と表明した。